来迎寺 〜材木座の時宗のお寺

  

鎌倉三十三観音霊場 第十四番札所 聖観世音

ご詠歌 たちいにも 念仏のこえを たづねつつ むかうる慈悲の ふかきみほとけ

 

1335年(建武2年)に開山となる音阿が時宗に改宗したそうです、ちなみに、西御門の来迎寺も時宗ですね。

材木座にある時宗の来迎寺(同名の寺院が西御門にあります)は、1194年(建久5年)に源頼朝が三浦大介義明の菩提を弔うために建立した能蔵寺(真言宗でした)が始まりとされています。

三浦大介義明(「だいすけ」ではなく「おおすけ」)は、源氏累代の家臣として源頼朝の父である源義朝を助け、子の義澄とともに保元・平治の乱でも義朝に従い戦った武将で、娘のひとりは義朝の側室ともなったそうです。

後に頼朝が挙兵すると即参戦、石橋山の戦いで頼朝が敗戦すると、衣笠城に篭城し、畠山重忠らが率いる平氏勢に攻められると子の義澄ら一族を逃し、独り奮戦の後敗死したと伝えられています。そりゃ、弔いますよね。

頼朝は十七回忌まで義明が生きたものもとみなすよう伝えたため、「百六つ義明公」とも呼ばれました。