安養院 〜北条政子の法名〜

 

鎌倉三十三観音霊場 第三番札所 千手観世音

鎌倉二十四地蔵尊 第二十四番札所 日限地蔵尊

ご詠歌 かれきにも 花さくちかい 田代寺 世をのぶつなの あとぞ久しき

 

安養院は浄土宗のお寺で、北条政子ゆかりの寺、「安養院」は北条政子の法名です。

政子は、夫である源頼朝の菩提を弔うために笹目谷に長楽寺を建てましたが、1333年の鎌倉幕府滅亡とともに焼け落ち、この地にあった浄土宗名越派善導寺も消失したため、この地に移し、二寺を併合したのだそうです。。

その後、1860年に火災に遭い、頼朝に仕えていた田代信綱がかつて建立した田代寺の観音堂を移してきたので、「祇園山安養院田代寺」といわれます。


山門を入ってすぐ左手に日限(ひぎり)地蔵を祀った地蔵堂があります。


すぐ奥には、樹齢七百年の槇(まき)の大木があります。


本堂(観音堂)には、本尊阿弥陀如来像と千手観音像、北条政子像などが安置されています。

 

本堂裏手右奥には、二基の宝篋印塔(ほうきょういんとう)が並びます。

右手の大きい方は徳治三年(1308年)の銘があり鎌倉に現存する最古の石塔で、この地にあった善導寺の開山良弁尊観の墓と言われていて、国の重要文化財です。


左手の小さい方は、北条政子の供養塔です。


右奥には身代り地蔵があります。