安国論寺 〜日蓮上人の庵〜

 

大町の安国論寺あたり一帯を松葉ヶ谷と言います。建長五年(1253年)、安房の国から鎌倉に入った日蓮上人が初めて庵を結んだ場所として知られています。日蓮上人は約20年間を松葉ヶ谷で過ごしたそうです。

 

境内には日蓮が修行したとされる御小庵があり、ここで北条時頼に建白した「立正安国論」が書かれたとされています。 鎌倉有数の花の寺としても知られ、秋には紅葉や銀杏が見事に咲き誇ります。

 

山門です。

 

山門を入ってすぐ、左手に平成23年12月に完成した正岡子規の歌碑が見えます。

鎌倉では正岡子規の文学碑は初めてと言われているそうです。

 

 「鎌倉の松葉が谷の道の辺に法を説きたる日蓮大菩薩」

 

と謳われ、安国論寺にもゆかりのある子規が鎌倉を訪問したときに詠んだ歌です。

 

日蓮が修行したとされる御小庵です。裏にある御法窟(日蓮岩屋)と呼ばれる岩窟とつながっているそうです。

 

日蓮上人に食物を捧げる猿の像です。本堂前の木々の間、ちょっと分かりにくいところにあります。

日蓮が布教を行っている最中、新しい宗教に対する周囲の冷たい目の中で、お布施も無く日蓮が飢えた時に、山王権現の白猿が日蓮に食物を捧げたといわれているそうです。