天園ハイキングコース 〜 明王院
建長寺の半僧坊からスタート、最後は明王院方面に出るコース、行ってみましょう。
建長寺の一番奥、半僧坊です。実はこの半僧坊までの石段がきついのです。
さらに半僧坊から勝上献展望台までがきつい、天園ハイキングコースのどの場所よりもきつい(笑)。

勝上献展望台から建長寺全景を見渡します。

鎌倉の海まで臨むことができます。

さて、出発です。天園ハイキングコースは、要所要所に行き先の表示プレートがあり、迷いません。
でも、「ここぞ!」という名所にはほぼ案内がないので、結構な確率で見過ごしちゃうんですよね。

天園ハイキングコースは、結構平らな道が多いのですが、油断すると大変です。

こんな道が延々と続きます。

リスが挨拶に出てきてくれました。


人工的に削られた岩肌、やぐらではないですね。

建長寺方面からきた時の最初の名所、十王岩です。夜毎に不気味な音を立てていたことから、「喚き十王」とも呼ばれていました。
建長寺のある場所は、昔、地獄谷と呼ばれる刑場で、地獄谷で処刑された者の嘆き声だと恐れられていたといいます。
横に、風化した像が掘られています。左から、如意輪観音、血盆菩薩、閻魔大王とのことですが、もはやよく分かりません。


トカゲ君が挨拶に出てきてくれました。

途中、このような道標がたくさんありますが、見逃しちゃうんですよね。

やぐらが並ぶ場所につきました。天園ハイキングコースは、有名なやぐら群が幾つかあります。
覚園寺方面に進むと百八やぐら、北条首やぐら、主垂木やぐら、後でご紹介する奥津城やぐらなどです。
このやぐら群はどれにも当てはまらないはずです。


天園ハイキングコース最大の難所(のはず)のロープの岩場です。
建長寺方面からきたらこれを伝って降りる、逆コースからの場合はこれを伝って登るわけですが、特に無くても大丈夫かな。

こんな感じで降ります。



人工的に削られた岩、何のために?




平坦な道と険しい岩を何度も超えていくと、ここに出ます。「開けた場所に出そう!」感が満載で、ワクワクです。

鎌倉で最も高い、大平山に到着します。鎌倉散策でがっかりするポイントの一つ、すぐ横にゴルフコースがあるんですよね。
つまり、車で来れちゃう(笑)。


広々としたここは、真夏ではない天気の良い日はよくハイカーたちがお弁当を広げています。


この標のすぐ傍に、「天園峠の茶屋」があったのですが、(多分)2016年に閉店し、今は建物の跡もありません。
ちなみにこの標、「鎌倉側でなく横浜側から見ると」って話ですね。

少し進むと、お待ちかねの「天園休憩所」が現れます。

おじさんとおばさん(おじいさんとおばあさん?)がやっています。話がしやすく、きさくでいい感じのお二人です。
冬はふろふき大根が有名なんですよね。価格、ちょっぴり高めですが、納得の味と量です。
しかし、みなさん、ビールを飲む方が多い。ここでビール飲んだら、心が折れて、何もかも終わる気がするけど。。。

酢醤油が体に沁みます。そしてこの辛子が、ものすごく辛い!

わざわざ取り寄せている、手作り感満載の田楽。普通のこんにゃくとは明らかに違う食感で、いけます。
しかし、すごい大きさ!

ここには、猫ちゃんがいます。飲み物も食べ物も心配なさそうですが、この日は暑すぎてややぐったりでしたね。

休憩所傍を下に降りていく感じでさらに進みます。


名所、貝吹地蔵の地点に到着しました。もうここは瑞泉寺の裏山に相当するようです。
建長寺方面から来ると、まずこのお地蔵さんの像が目に入ります。貝吹地蔵はこのすぐ目の前です。

貝吹地蔵です。岩の上にあるので、正面からお顔を見るには、ちょっと岩を登らなけれなりません。
1333年(元弘3年)の新田義貞の鎌倉攻めにより、東勝寺で自害した北条家最後の執権北条高時の首を持って逃げる家来がいて、新田軍の追手が迫り逃げ場を失ってしまってところに、地蔵が現れて、貝を吹き鳴らしながら瑞泉寺の裏山に案内してくれ、高時の首を無事に埋葬することができたという伝説が残されています。


貝吹地蔵のすぐ傍に生えていたキノコ、どう見てもエノキダケだけど、食べたらダメだろうなぁ。

さらに進むとちょっと小高い場所に「大亀石」が見えます。確かに正面から見ると、亀に見えなくもない。
動き出したら困るなぁ(笑)。


またやぐらが続きます。
このやぐらは奥津城やぐら(のはず)、奥津城とは「墓」のことで、鎌倉の武士の墓所と言われています。



これこれ、これがあるから奥津城やぐらなのです。


しばらくいくと、この道標にあたります。ここから「明王院」とある方向に向かいます。

すぐに目に飛び込んできますが、「えっ?ここ、行けるの?」って感じの道です。
大丈夫、行けます。スズメバチもいません。


しばらく行くと、弁財天に行き当たります。
近くに大江広元の層塔があります。


細く険しい山道を進み、さらに細い道を降りると、明王院に通じる道にひょいと出ます。
