正続院 〜円覚寺開山無学祖元の塔所〜
円覚寺開山無学祖元の塔所。
元は鎌倉幕府九代執権北条貞時が弘安八年に仏舎利を収めるために建立した堂宇(祥勝院)、正続院です。
建長寺に塔所の「正続庵」が創設されましたが、建武二年に後醍醐天皇の勅命を受けた夢窓疎石が円覚寺にこれを移し、舎利殿を塔所したそうです。
建長寺の正続庵跡には、浄智寺にあった建長寺十四世の高峰顕日(こうほうけんにち)の塔所が移され、正統院となっています。
なお、中に入れるのは、お正月三が日など非常に限られた日のみです。
正面に唐門、奥に舎利殿、手前右には仏殿があります。
舎利殿右に屋根がちらりと見えますが、正法眼堂(禅堂)です。
円覚寺派専門道場で雲水の修行の場ですね。
総門を入って右手、本堂です。
舎利殿です。舎利殿は鎌倉で唯一の国宝建造物です。
お釈迦様の歯(仏舎利)を納めていることから「舎利殿」と呼ばれるのだそうです。
舎利殿は永禄6年の火災で焼失してしまいましたが、天正元年に北条氏康によって西御門にあった尼寺太平寺(今は廃寺、碑だけが残っています)の仏殿が移築されたそうです。こちらに仏様の歯(舎利)が安置されているのでしょう。
舎利殿奥には開山堂があり、木造仏光国師(無学祖元)坐像(国重要文化財)が祀られています。